
貴重な夏休み、子供たちにはダラけた毎日を過ごしてほしくはないですよね。
せっかくの長期の休みに出掛けるでもなくダラダラ寝転んでゲームばかり。親としては子供たちに1つでも多くの思い出や体験をさせてあげたいものです。
実はこの夏休みに私と上のお兄ちゃんでお寺の修行体験をしてきました。
私自身、友人とお寺で開催された写経に参加したこともあり、お寺や神社などが大好きなのです。心落ち着く清らかな時間を過ごすことができるんですよね。
今回お寺の修行体験をさせたことで息子は見違えるほど変わりました。行く前と比べてまるで別人のようにしっかり者になったのです。
みなさんも、お寺の修行から帰ってきた我が子の一皮むけた姿を想像してみてください。お子さんの進化を目の当たりにしてびっくりするかもしれません。
今日は小学生も体験できる、お寺の修行について紹介します。
目次
お寺の修行体験で小学生が学べること

お寺では主に「精神面」を鍛えることができます。
日常から離れて神聖な経験をすることで、考えの幅を深めることができるのです。
小学生でお寺で修行なんてちょっぴり渋いような気もしますが、大きく成長できるチャンスになりますよ。
身近な人に感謝するようになる
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お寺の修行を通して、日常の「当たり前」は本来とても恵まれていることなのだと気づくことができます。
子供は清掃や調理などの経験を通して、普段当たり前のようにお母さんやお父さんがしてくれていることがどれだけ大変なのかを知ることになります。
「道場掃除をしてみてわかったけど、お母さんがいつもしてる掃除もこんなに大変?」と聞いてきたので「道場ほどじゃないけど、毎日掃除して家をキレイに保つことはとても大変なことなのよ」と答えました。
すると「そんなに大変なら最初から言ってよ!」と言うので笑ってしまいました。
掃除だけでなくごはんの用意も積極的に手伝うようになりましたし、何より「ありがとう」と言ってくれることが多くなりました。
下の子もお兄ちゃんの影響もあってか一緒にお手伝いしてくれます。私がお願いするよりもお兄ちゃんと一緒の方が動いてくれるんですよね。
いっぱい感謝されると私も息子に優しくなれますし、笑顔も多くなりました。
忍耐力が身につき、自分に自信がつく
お寺の厳しい環境で過ごすことで、忍耐力が身につき自分に自信をつけることができます。
面倒なことやつらいことから逃げて楽な方へ流されがちだった人も、我慢する大切さを知り自分をコントロールできるようになるのです。
お寺には子供の大好きなゲームもなければマンガもテレビもパソコンもありません。チョコレートやポテトチップスなどのお菓子もありません。
子供にとっては地獄のような環境ですが、大好きなものから離れて修行を終えた時に「好きなものが近くになくても自分はこれだけ頑張れる人間なんだ」という大きな自信と達成感を味わうことができます。
最終日に「もうゲームなくても平気~」と言っていた息子でしたが、さすがにゲームを手放すことはしないもののしっかり時間管理はできるようになりました。

挨拶の大切さを知る
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お寺の修行で我が子が劇的に変わったのは挨拶の仕方です。
人との交わりは挨拶に始まり挨拶に終わります。その挨拶の大切さをお寺修行で学ぶことができます。
普段は言ったか言わないかわからないくらい小さな声で雑な挨拶をしていたお兄ちゃんですが帰ってきてからはお腹の底から声を出して元気に挨拶するようになりました。
朝は元気に「おはよう」、食事の前には感謝をこめて「いただきます」そして「ごちそうさま」、当たり前のことですが一つ一つの挨拶を丁寧にすると家庭の雰囲気も明るくなります。
私とお兄ちゃんが元気に挨拶しているのを見て、パパも弟くんも挨拶のトーンを合わせてくるのでいつもにぎやかです。
そして家族だけでなくご近所さんにまで大きな声で挨拶をするようになったのは驚きでした。
「お~元気だね~」と言われて手を振っている息子の姿を見て、「お寺修行に行って本当に良かった」と思いました。

夏休みのお寺の修行体験って、どんなことするの?

夏休みの修行体験は企画をするお寺によって内容は様々なので、参加する際に確認してみましょう。
お寺では座禅、礼儀作法、写経、水行、などの修行や規則正しい生活、命のお話を聞くなどお寺ならではの体験ができます。
また、自然とのふれあい体験、水遊び、調理体験、肝試しに花火など、思い出に残りそうな楽しい企画も盛り込まれています。
子供が「どんなことに興味があるのか」「何をしたいか」を確認しながら、お寺の修行体験選びをしましょう。
それではお寺修行体験の中でも特に人気なものを詳しくご紹介します。
座禅

座禅とは、あぐらをかき、背筋を伸ばし、精神を統一させるという修行です。
座禅にとって大切なポイントは、呼吸の仕方です。ゆっくりとした呼吸で気持ちを落ち着かせます。座禅は、姿勢と心、呼吸を整える目的で行われます。
座禅を行うと、不安やストレスをやわらげることができ、爽快感を得ることができます。さらに、安らぎを感じ、集中力が増すとされており、良いことづくめのオンパレードです。
不安やストレスから解放されるだけでも嬉しい変化ですが、さらに幸福感に包まれやすくなります。心は安心感に満たされ、よく眠れるようになるというハッピー連鎖が起きるのです。
集中力が増してくれると勉強もスムーズに理解ができるようになってきます。記憶力アップにもつながり、テストの高得点も期待できる変化が出てきます。
お兄ちゃんにとっては初めての座禅体験。
普段落ち着きのない雑念だらけのお兄ちゃんですが、案外きれいに座禅できていました。
「木の棒で叩かれるの痛かった?」と聞くと「木の棒より足の方が痛かったよ!でも気持ちよかった!」と言っていて意外でした。
座禅によって、普段落ち着きのないお兄ちゃんが気持ちの整え方をマスターしてくれたのではないかと思っています。

滝行
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滝行は水や滝に打たれる修行のことです。
滝行は過酷な状況で自分自身を見つめなおすことで精神が鍛えられ、煩悩を取り払うことができます。また、滝行を終えると疲れやストレスが解消されて心身共にスッキリとします。
最初はあまりの冷たさに「無理無理無理!」と言っていたお兄ちゃんも終わってみると「もう一回やりたい」と言うほど気持ちが良かったようです。
どうやら好きなアニメに滝行のシーンが出てきたようで、一度やってみたかったそうです。滝行がお寺修行に行きたいきっかけとなったんですよね。
見た目にもわかりやすい『修行』は男の子にとって憧れでもあります。
滝行だけ体験できる場所もあるので今度は家族でリフレッシュしにいきたいと思います。

写経

写経とは、お経を筆を使って紙に写し書くという心の修行です。
一文字づつ書き写しながらお経と向き合うことで、雑念を払い、無心になることができます。そして心がすっきりと軽くなるのです。
また、写経は指先を使うため脳を活性化させる作用もあります。脳を活性化させると、考えが豊かになり、他者との会話にも花が咲きやすくなります。
お経の文字は、「すべての人を幸せにする」意味が込められています。例え意味がわからなかったとしても、その文字を集中して書き続けることで心身が浄化されていくのです。
座禅に続き、写経でも普段落ち着きのないお兄ちゃんはかつて見たことのない程集中していました。
最初のうちは気が散って「心の乱れが文字にあらわれている」と叱られていましたが、慣れてくると集中して丁寧に書いてました。
普段宿題をしていてもなかなか集中スイッチが入らないお兄ちゃんですが、写経した時のことを思い出すのか、最近では自ら集中して机に向かうことが多くなりましたよ。
自然との触れ合い

お寺があるのは、豊かな自然に恵まれた、空気が澄んでいる場所です。企画の内容の中には、自然と触れ合う時間がある場合が多くあります。
水遊び、登山、洞窟探検、キャンプファイヤーや、ホタル観測などを体験できる企画もあります。子供だけでなく親子でも楽しめる企画がもりだくさん。
私達は山登りを体験しました。
お寺の厳しい修行だけでは子供達も飽きたり疲れてしまうかもしれませんが、自然の中で遊べる時間があることで開放感を感じることができます。
やんちゃで体力には自信のあるお兄ちゃんなので山登り企画の時は一番生き生きした表情を見せていました。
夏休み中は近所の公園くらいでしか体を動かせないのでめいっぱい運動できて楽しかったようです。

調理体験

子供達の思い出の一つになりそうな、調理体験が盛り込まれた企画も多くあります。
子供の時にみんなでお料理を作る時間がとても楽しかったことを、私は今でも覚えています。皆さんの記憶にもあるのではないでしょうか?
子供達の大好きなカレー作り、流しそうめん、お団子作り、蕎麦打ち体験などお寺によってもさまざまです。
「修行は大変で帰りたくなった時もあったけど、親切にしてくれる人がいたり食事の準備をみんなで協力したりしたのは楽しかった」と息子も言っていました。
みんなで協力して作ったお料理って、特別美味しく感じるものですよね。
また作ってくれる人への感謝や「生き物をいただいている」という感謝の気持ちも学ぶことができます。
帰ってきてからお兄ちゃんは包丁を使って野菜を切るお手伝いまでしてくれるようになりました。
危なっかしい手つきですが、何事も経験して学ぶことが多いので、本人にやる気がある時はお願いしています。
子供にお寺の修行体験をさせる上での親の心得

親の心得として、一番大切なことは、「子供の気持ちを尊重する」ことです。
イヤイヤ参加させられた子供は、「適当にこなせばいいんでしょ」と思ってしまいます。逆に、目的意識を持って参加する子供は前向きで、たくさん吸収して体験を重ねます。
子供の意見を聞かずに勝手に申し込むことは避け、押し付けないようにしてください。
子供の意見を聞き、同意を得た上で参加させることが大切です。
1泊2日や2泊3日の修行体験が主流ですが、まず試しに日帰りのものから試してみるのも良いかもしれません。
お兄ちゃんは好奇心旺盛なので「行きたい!」と最初からやる気でしたが、弟くんは乗り気ではなさそうだったので今回はパパとお留守番。
でもお寺の修行体験を終えたお兄ちゃんを見て、弟くんも「来年は僕も行きたい」と言っています。
自ら望んで参加するお寺の修行体験は子供の大切な夏の思い出になること間違いなしです。

まとめ
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・お寺の修行体験では精神が鍛えられ、感謝することや挨拶の大切さを知る
・お寺の修行体験は修行の他、思い出に残る楽い企画が満載。
・お寺の修行体験の参加については子供の気持ちを尊重することが大切。
夏休みにお寺お修行体験で子供がたくましく成長してくれると親としても嬉しいですよね。
親では教えてあげられないことや体験を通して、一回りも二回りも大きく成長できる貴重な体験です。
お寺の修行体験を終えて、家族が今まで以上に感謝し合い笑顔が増えました。周りの人にもおすすめしようと思ってます。