
早朝の寝室に響く『たしん…!たしん…!』という音…。
どうやら音は頭上から聞こえてくるみたい。
なんだろう? と思いながら見てみると、我が家の猫ちゃんがしっぽを床に叩きつける音でした。
私の顔をじっと見つめながらしっぽを叩きつけている猫ちゃん…。
正直めちゃくちゃ怖かったです(笑)
たまに床じゃなくて、顔をしっぽで叩いてくる時もあるんですよね〜。
なぜなんでしょうか?
その時の猫の気持ちも気になりますよね。
今回は、猫がしっぽで飼い主さんを叩いてくる時の気持ちを紹介します。
目次
猫のしっぽの役割
猫のチャームポイントの一つであるしっぽ。
ピンと伸びたり、くるんと曲がったり、いろんな動きを見せてくれます。
こういった動きができる秘密は、猫のしっぽの構造にあります。
- 尾を支えている18個の尾椎(びつい)
- しっぽを前後や左右に動かすための4個の筋肉
- 細かい動きをする時に使う8個の筋肉
猫のしっぽは、上記の3つで作られています。
外から見るとすーっと伸びていて、単純な作りに見えますが、実は複雑な構造になっているんですよ。
また、しっぽにはさまざまな役割があります。
猫がしっぽで飼い主さんを叩いてくる時の気持ちを紹介する前に、しっぽの持つ2つの役割について確認しておきましう。

日常生活の支え
日常的に猫を支えてくれるしっぽの機能は、主に3つあります。
日常生活の支えとしての機能は、猫にとってなくてはならないもの。
普段猫がしっぽをどのように使っているのか、注目してみましょう。
バランスを保つため
猫はしっぽを使ってバランスをとっています。
バランスを崩しそうな時、猫はしっぽを素早く振ることで骨盤の位置を調整します。
こうすることで不安定な足場でもバランスを崩すことなく、素早い移動が可能になるのです。
防寒具として使うため
猫は身体を温める時にもしっぽを使います。
寒い時に猫は体を丸め、マフラーのようにしっぽを使うことで寒さを和らげています。

マーキングに使うため
マーキングをする時、猫はしっぽをこすりつけることで自分のにおいを付けます。
猫は「臭腺」という、においを発する器官を持っています。
臭腺はしっぽにもあるため、マーキングの際はしっぽを利用することも多いのです。
感情表現
よく、犬がしっぽを振っているのは嬉しいからといいますよね。
猫も同じように、しっぽから感情を読み取ることができます。
猫が何を思っているのか、飼い主さんならぜひ知っておきたいですよね。
しっぽの動きから、猫ちゃんの気持ちを読み取ってみましょう。
- 【垂直に立てる】→嬉しい時や、甘えている時
- 【膨らませる】→驚き・恐怖を感じた時や、相手に対して威嚇する時
- 【脚に挟む】→服従・敗北を示している時
- 【ダランと下げる】→体調が悪い時や、落ち込んでいる時
- 【ゆっくりと大きく振る】→機嫌がよい時や、安心している時
この他にも、飼い主さんに名前を呼ばれた際にしっぽを数回振る時は、「面倒くさいなぁ」と思っている時です。
返事はしないけれど、声は聞こえているよと教えてくれています。
面倒くさがりながらも、しっぽを数回振ることで飼い主さんに返事をしてくれているのです。
つれないところが猫ちゃんらしくて、めちゃくちゃかわいいですよね〜!

猫がしっぽで叩いてくる時の気持ち
猫のしっぽは感情表現にも使われていることがわかりましたね。
そんなしっぽで飼い主さんを叩いてくるということは、猫ちゃんから飼い主さんへメッセージを送っているのかもしれません。
それでは、猫がしっぽで飼い主を叩いてくる時の気持ちを5つ紹介します!
怒っている
猫がしっぽをタシタシと激しく振る時は怒っている時です。
内なる怒りを飼い主さんにぶつけているのでしょう。
飼い主さんに対しての怒りでなくても、飼い主さんへの甘えから八つ当たりをしているのかもしれません。
触らぬ神に祟りなし。
怒っている猫ちゃんはそっとしておきましょう。
構ってアピール
読書など、飼い主さんが別のことに集中している時に、ペシペシとしっぽで叩いてくる猫ちゃんはかまって欲しいのかも。
「かまってよ〜!!」と、飼い主さんの気をひこうと必死のアピールをしているのでしょう。
抱っこを嫌がらない猫ちゃんなら、抱き上げて膝の上に乗せてあげると良いかもしれません。

所在確認
猫が別の方向を向きながら、飼い主さんをしっぽでバシバシ。
これは恐らく、飼い主さんがそばにいるかを確認している時です。
また、しっぽを振ったら何かに当たったから、何か確認している場合もあります。
いずれにしても、信頼している相手がそばに居る時にしかしないことです。
飼い主さんは素直に喜びましょう!
お腹が空いた
特に多いのが、寝ている時に顔をタシタシ叩かれるケース。
これは主にご飯のおねだりです。
「ご飯まだ? いつまで寝てるの?」と、言っているのでしょう。
これがまだ起きる時間ならば良いですが、深夜に起こされる飼い主さんもいるのではないでしょうか?
いつまでも続くようなら、安眠確保のためにも、置きエサをしておくか、自動給餌器を導入してみましょう。
あやしている
母猫が子猫をしっぽであやしている姿を見た事はありますか?
子猫は、母猫のしっぽを獲物に見立てて、飛びついたり噛みついたりして遊びます。
また、人間の赤ちゃんをしっぽであやしてくれる母性あふれる猫もいます。
もしかすると飼い主さんを自分の子どもだと思って、あやしてくれているのかもしれませんね。
まとめ
- 猫のしっぽは感情表現にも使われている
- 猫がしっぽで飼い主を叩いてくる時は、飼い主へ伝えたいことがある時

普段からポーカーフェイスの猫ちゃん。
その気持ちを読み取るのは難しいですよね。
悩んだ時は、しっぽを振る速さを参考にしてみてください。
早ければ怒りの感情、ゆっくりならば穏やかな感情を持っています。
また、猫のしっぽは脊髄と直結しているため、猫が痛みを感じやすい部分です。
タシタシと叩いてきて邪魔だからといって、強い力で払いのけるようやことは絶対にしないでくださいね。
まずはしっぽの動きから、猫の気持ちを理解してみましょう。
飼い猫ちゃんとの絆が更に深められるかもしれませんよ!